組織にCDOは必要なのか?〜必須である7つの理由〜

組織にCDOは必要なのか?〜必須である7つの理由〜

by Shayde Christian
この記事は、2023/09/19 に公開された「Think Your Company Doesn’t Need a Chief Data Officer? Here Are 7 Reasons Why It Does」の翻訳です。

貴社には、すでにCが役職に付く人がたくさんいるかもしれません。一般的には、CEO、COO、CFO、CTO、CMO、CIO が存在し、他にもCレベルの肩書きを持つ人がいる組織もあることでしょう。無駄に新たな役職は増やしたくないと思うのは当然ですが、最高データ責任者 (CDO) または、最高データ分析責任者 (CDAO) は経営幹部に追加すべき役職です。(訳注:本ブログにおける略称CDOは、最高データ責任者とします。)

CDOは、データ戦略の中心的役割を担い、データがどのように収集され、管理され、組織を改善するために活用されるかを監督するリーダーです。データを収益化する機会があれば、そのチャンスが無駄にならないようにするのです。

CDOは、データドリブン型の組織において不可欠な役割です。データは現代ビジネスの生命線であり、デジタルトランスフォーメーションの原動力です。そのデータに対する戦略をすべての企業は持つべきです。そして、その戦略を主導する CDO も必要なのです。

データを支える人がいなければ、経営幹部がデータを見落としたり、ただ無駄にしてしまうことがあります。 ガートナーの「CDO Agenda Survey for 2023」 (2023年 CDO アジェンダサーベイ) によると、調査対象のデータリーダーのうち78%が、組織のデータ戦略とビジョンをトップ3の優先事項の1つに挙げており、68%が、データ戦略目標との整合性に基づいて取り組みの優先順位を決定していることがわかりました。組織全体に複数の関係者が存在し、膨大な量のデータがある場合、CDO は、CEO にデータへの取り組みと優先事項を直接主張できる役割となります。

企業が CDO を必要とする7つの理由をご紹介します。

  1. データドリブン型文化の確率を支援 

経営幹部は会社の文化に大きな影響を与えますが、その影響力を持つ立場にデータ担当がいないと、企業文化の一部として根付く可能性が低くなります。データドリブン型の文化について語ることは誰にでもできます。しかし、戦略を実行するためには、行動が必要です。CDO は、データ戦略をサポートするプラットフォーム、ツール、プロセスの導入と活用を推進する立場です。また、すべての関係者に対する、データ戦略とビジョンの形成、必要なコミュニケーションの実施と取り組みの実現を支えます。

  1. データチームにインスピレーションを与える 

データドリブン型の文化を成功させるためには、リーダーがチームに情熱と生産性を高め、共通の目標に向かって他の関係者と協力する意欲を持たせる必要があります。リーダー不在でインスピレーションを与える人がいないデータチームは、社内での立ち位置が不明瞭になり、データガバナンスのような組織全体の取り組みを実施する時に困難が生じます。優れた CDO は、明確なコミュニケーション、きちんと定義された目標、そして必要に応じて軌道修正し、チームにインスピレーションを与え、やる気を起こさせることができます。 

  1. データ目標を定める

さまざまなソースからデータを収集し保存するだけでは、健全なデータ戦略としては不十分です。データ戦略は「ビジネス価値に始まり、ビジネス価値に終わる」と言われています。データチームは、ビジネス価値を生み出すデータの KPI と目標を適切に設定するために、扱っているデータの種類とその出所を理解しなければなりません。CDO が主導する明確な目標がなければ、データから期待される洞察が得られない可能性があるのです。

  1. データを最優先に考える

CDO がいなければ、組織は、すでに別の責任を抱えているデータ関連の仕事を CIO やデジタル責任者に任せることになるでしょう。そうなると、データ戦略の優先度はどうしても低くなり、後回しにされることもあり得るのです。それでは、企業は真の意味でデータドリブン型になることはできません。

  1. データ戦略をROIに結びつける 

データ関連の決定において念頭におくべきなのはROIです。データレイクハウス、データメッシュ、データファブリックといった最新のデータアーキテクチャテクノロジーの導入は、リーダーシップからの継続的な支持を確実にするために、投資に対する具体的なリターンを生み出す必要があります。その見返りは多くの場合、事業価値で測られるものです。CDO は、データ関連の投資が成果を上げていることを確認し、その成果をすべての関係者に伝える上で重要な役割を果たします。

  1. 説明責任を果たす 

ビジネスの他の部分と同様に、データチームにも説明責任が必要です。CDO はチームリーダーとしてチームを指導し、必要な場合は軌道修正を行います。そのため、CDOは最終的にデータの成功と失敗の責任を負うことになり、経営幹部に対する可視性が明らかになります。

  1. 競争力の向上 

ハーバード・ビジネス・レビューによると、調査対象となった CDO のうち41%が、ビジネス目標の達成を自らの成功と定義しています。これは俊敏性と競争力の向上につながり、未来を見据えて行動するすべての組織が目指すべきことです。

たとえCの付く役職の人が多すぎると感じたとしても、組織のデータ戦略を推進し、全部門にわたってデータ文化を促進するCDOは必要な存在です。専任の責任あるデータリーダーがいなくても、収集、保存、分析したデータから洞察を得ることはできるでしょう。しかし、その洞察を組織が最大限に活用できるようにするためには、CDO が必要なのです。CDOについては、こちらの動画でもご紹介しています。 

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