ソフトバンク株式会社は、日本に本社を置くモバイル通信サービス、モバイルデバイスの販売、固定通信、ISPサービスを提供し、全国に8,000万人以上のユーザーを抱えています。さらに、データセンター、クラウド、セキュリティ、グローバル、人工知能（AI）、IoT、デジタルマーケティングサービスなど、企業向けにさまざまなソリューションを提供しています。
データドリブンなイノベーションを実現するためのデータアクセスをサポート
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、ソフトバンクではデジタルサービスに対する需要が高まりました。新たな収益源と異なる事業部門を介した業務体制が発生することを想定すると、ソフトバンクにとって、信頼できる唯一の情報源で拡張性を確保できるデータプラットフォームへの移行が不可欠となりました。Cloudera Data Platform（CDP）の導入により、ソフトバンクは必要に応じて柔軟にリソースを増やしたり、ビジネスニーズに合わせてリソースを調整することができるようになります。
新しいデータレイクにより、データガバナンスの強化が可能に
ソフトバンクは既存のプラットフォームのワークロードを縮小させる必要があり、より効果的にデータを管理できるデータレイクを構築するためにClouderaの採用を決定しました。アップグレード中に発生した複数の問題を解決するため、Clouderaのさまざまな機能を持つチームメンバーが24時間体制でサポートにあたりました。プロフェッショナルサービスチームとソリューションエンジニアの共同作業により、あらゆる問題が迅速に分析・解決され、最終的に移行プロセスが実現されました。
データレイクは、異なるビジネスユニットが実用的なインサイトを抽出するための信頼できる唯一の情報源として機能し、集中的にデータを管理できるプラットフォームがデータのサイロを解消し、コストと運用効率を最適化できるようになります。
ソフトバンクは、これまでバッチ処理しか対応できなかったが、移行後は、さまざまなユースケースと分析で異なるワークロードを実行することができるようになりました。また、ソフトバンクは、リアルタイム処理による分析機能の追加で、お客様のビジネス支援をサポートするための価値創出までの時間を短縮することにも成功しました。
より多くのユーザーが組織のデータにアクセスするようになると、オンプレミス環境のお客様の機密データなど、データを保護し管理する能力の優先順位も上がります。ソフトバンクは、CDPによって、ユーザーアクセスのガイドラインを設定し、粒度や場所などの変数を調整することができます。また、ユーザーアクセス制御は、データガバナンスの一環として、定期的な見直し・更新する機能を備えています。
ソフトバンクは、ユーザーおよび企業顧客向けのデータ提供のさらなる拡大を目指す
CDPの導入により、ソフトバンクのユーザー向けビジネスと企業向けビジネスの両方が強化されました。お客様とのあらゆる接点からより多くのデータを得ることで、通信事業者はプランニングと検証の継続的なループを実行し、顧客体験を向上させるためにターゲットを絞ったオファーをパーソナライズすることができるようになったのです。
同時に、通信事業者のユーザーの位置情報を集約し匿名・加工したデータは、データソリューションに変換され、その後、企業のお客様に提供されます。ソフトバンクは、幅広いユーザー層から収集・分析した膨大なデータを活用し、さまざまな業界にまたがるデータアプリケーションの提供をさらに拡大することを目指しています。
ソフトバンクのテクノロジーユニットIT&アーキテクト本部データ戦略部安芸洋一は、次のように述べています。
「ユーザーの機密データを保護しながら、提供サービスを拡大し、お客様に新しい価値を提供する方法を模索する中で、私たちが持つ豊富な機能で管理するデータ量は増え続けています。このため、私たちのデータ戦略とビジネスの達成目標を一致させることができる、最新のデータアーキテクチャが必要だと認識するようになりました。これらの新しいデータ分析機能は、当社がお客様に提供できるものを後押ししてくれると信じています」
