データウェアハウスとは?データベースとは何が違う?特徴から活用例までを解説

データウェアハウスとは?データベースとは何が違う?特徴から活用例までを解説

昨今、IT技術の進化により、効率的かつ正確にデータ分析が実践できるようになりました。これにより、企業経営層を中心にデータウェアハウスの活用が話題となっています。

そこでこの記事ではデータウェアハウスの概要からデータベースとの違いや特徴、実際の活用例までをご説明します。

 

 

データウェアハウスとは?

データウェアハウスとは日本語に直訳すると「データの倉庫」になります。省略形で「DWH」と表現することも多いです。

データウェアハウスを簡単に説明すると社内に蓄積される様々なデータをひとつの場所に集結して時系列に保管することを指します。

次にデータウェアハウスと間違い易いデータベース、データレイク、データマートとの違いについて説明します。

 

データウェアハウスとデータベースの違い

データウェアハウスとデータベースとの違いは用途です。

データウェアハウスは分析に特化した専用データの集まりになっています。これに対してデータベースは分析だけで無く編集や加工といった汎用データの集まりです。

 

データウェアハウスとデータレイクの違い

データウェアハウスとデータレイクとの違いは、データの態様です。

データウェアハウスは、分析に役立てるためにデータを目的別や時系列で分類・構造化したものです。

これに対し、データレイクは多様なデバイスやWebサービスから刻々と集積される「生のデータ」の集合体で、データとして整理される前の状態です。文字通り「なんでも入る大きな湖」といった方が分かりやすいでしょう。

データウェアハウスとデータマートの違い

データウェアハウスとデータマートの違いは範囲です。

データウェアハウスは対象範囲が広いデータの集まりです。これに対し、データマートはデータウェアハウスから特定のキーワードや属性、期間を絞って作成するデータですので、対象範囲が狭くなります。

データマートを日本語に直訳すると「データの市場」です。市場は魚屋、肉屋、乾物屋等のように専門店毎に分かれています。

つまりデータハウスが全て揃うスーパーマーケットであるとすれば、データマートは街の商店という位置付けです。

データウェアハウスとデータベース、データレイクの違いの説明イラスト

 

 

データウェアハウス導入の4つのメリット

ここではデータウェアハウスを導入するメリットを4つご紹介します。

 

1.迅速な意思決定が可能

企業競争に打ち勝つためには迅速かつ適切な意思決定が必要不可欠です。

一方で不確実な情報の中で経営層が意思決定をすることは、企業の存続を左右するほどリスクが高いことに他ありません。

このような環境下、自社に蓄積された膨大なデータからデータウェアの活用は経営リスクを追うことなく迅速な意思決定が可能となります。

迅速な意思決定は他社に先んじて製品やサービスを市場投入できるため、ビジネスを成功に導きます。

 

2.データは時系列で整理

企業において各部門が保有するさまざまなデータは財産に他ありません。

例えばアパレル企業の営業部門が保有する売れ筋ジャケットの販売データや顧客部門が保有する年齢別のクレームデータなどです。

これらのデータは単独で持っていても有効ですが複数種類のデータを横断的に眺めることで新たな収益を生み出す種を発見できます。

データウェアハウスには全てのデータを時系列順に保管できる機能があります。従ってこの機能を活用し、分析することで企業経営に有益な新しいビジネスモデルを探し出すことが可能です。

 

3.データ収集を効率化

データウェアハウスの最大のメリットは料理に例えると「下ごしらえ」が出来ていることです。

つまり、料理の前準備が既に完了しているため、必要なデータを迅速に取り出すことができます。

また、データの保管時に大事なことは類似データの処理精度を上げることです。

実は同じデータでありながらタイトル名が少し異なることから違うデータと判断し、別件でカウントしてしまうことがあります。このようなことが頻発すると結果的にデータ自体の品質を担保できない恐れがあります。

このような事態を避けるため、データウェアハウスでは名寄せ機能を使ってデータの重複カウントを防止します。

 

4.データは消去しない

データベースでは保管されたデータを編集や加工を行うため、人的ミスによってデータを削除や加工時にデータが劣化してしまう恐れがあります。このため、一般的にはバックアップデータを保管して万一のデータ消去に備えています。また定期的に保管データのメンテナンスが必要不可欠です。この結果、データベースでは無駄な管理コストを費やしています。

これに対してデータウェアハウスは一度記録したら時系列にデータが整理されます。従って保管されたデータを後で整理したり消したりすることはありません。

 

 

データウェアハウスの選定ポイント

ここではデータウェアハウスをどのような観点で選んだら良いかを3つに絞ってご説明します。

 

提供形態

データウェアハウスを選定する際、真っ先に決めるべきことはデータの提供タイプです。

と言っても提供タイプは2つしかありませんので選択に迷うことは無いでしょう。

1つ目はクラウド型です。クラウドタイプの特徴は自前で機材を準備する必要がありません。クラウドサービスを利用することで初期費用だけで無くメンテナンス費用も削減することが出来ます。また、データ容量の拡張も容易です。

2つ目はアプライアンス型です。アプライアンスタイプの特徴は自前でサーバーやアプリケーション、システムが一体化した製品です。高いセキュリティ環境を保つことがある反面、初期費用やメンテナンス費用が掛かるというデメリットがあります。

 

データ容量の拡張性

企業のデータは年々、蓄積されるため、将来におけるデータ容量の拡張性を検討しましょう。

クラウド型は、プランを変更することでデータ容量を容易に拡張することができます。これに対して、アプライアンス型のデータ容量を拡張するには機材の交換や追加が必要になります。アプライアンス型の導入を検討する場合は、数年後のデータ総容量を見積った上で機材を準備すれば無駄な費用を削減できるでしょう。

 

使い易さや使い勝手

データウェアハウスを導入する際は実際に操作をしてストレスを感じなく迷わなく操作できるかを確認しましょう。

導入後は毎日、分析を行うことになるのでレポートが分かりやすいかも重要な要素です。

 

 

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