データの活用で業界の変革を促す

データの活用で業界の変革を促す

データ戦略がビジネスに大きな影響を与えることを示すユースケースをご紹介します。

by Arielle Diamond
この記事は、2021年12月9日に公開された「Driving Industry Transformation Through the Use of Data」の翻訳です

企業が事業運営や成果の向上を目指す中、グローバルに活躍する業界では、データドリブンな変革が推進されています。2021 Cloudera Data Impact Awards は、データの力を活用して業務を改善し、顧客へのサービスを向上させるための取り組みで成功した組織を、表彰するものです。

「Industry Transformation(業界変革)」部門のファイナリストに残ったのは、MTN社、National Payments Corporation of India(NPCI)、Sberbank、Bank Negara Indonesia(BNI)でした。ファイナリストになった組織はいずれも、Clouderaテクノロジーの活用が、企業がデータ変革に乗り出す際のお手本になるほどいずれも優れています。

そして、2021年の「Industry Transformation」部門を制したのは、MTN 社になりました!

MTN社

アフリカとアジアでサービスを提供し、2021年の「Industry Transformation Award」を受賞した MTN社は、多国籍な電話通信会社として、サービスを提供している21カ国の市場において、360度の顧客ビューとリアルタイムな意思決定を可能にすることを求めていました。そのためには、古い利用データ、限られたストレージと処理能力、サイロ化したオペレーション、限られた顧客情報へのアクセスなどの課題を解決する必要がありました。

MTN社は、EVA(Enterprise Value Analytics、エンタープライズ価値分析)プラットフォームを利用したデータレイクを活用し、Cloudera CDPを導入して業務全体のデータアクセスを統合しました。その結果、データ使用量が 56%増加。現在は、事業全体を単一かつ全体的に把握できるようになったことで、アップセル、クロスセル、顧客維持に役立っています。これは、MTNの顧客にとっても大きなメリットであり、より「つながる」生活を実現できることになります。

NPCI

NPCI(National Payments Corporation of India)は、2008年に設立されたインド準備銀行の一部門で、リテール決済システムを運営しています。

NPCIは、収集した大量のデータを基にユーザープロファイルを作成することで、顧客の取引行動の理解を深めたいと考えていました。NPCIは、毎月60億件以上の取引を処理しています。そんな中、課題としてセキュリティへの懸念、トランザクションデータの膨大な増加、成長に合わせたスケールアップの必要性などがありました。

NPCI は Cloudera を用いて、顧客行動のデータレイクを構築しました。その結果、人工知能(AI)を適用することで、ユーザーのパターンや行動に基づいたプロファイルを構築できるようになりました。さらに、機械学習(ML)を利用して不正行為を検知しています。最終的な目標は、セキュリティを損なうことなく、カスタマーエクスペリエンスを向上させることでした。

Sberbank

ロシアの大手銀行である Sberbank は、顧客にパーソナライズされたサービスを提供するために、データ管理システムを改善したいと考えていました。しかし、同行はまず、コストのかかるレガシーデータ管理プラットフォームの取り扱いや、増加するデータの速度と規模に対応する能力の限界などの障害を取り除く必要がありました。

Sberbank は、この課題をClouderaプラットフォームによって解決することができました。Cloudera のプラットフォームは、データのライフサイクル全体を管理し、パーソナライズされたサービスを提供するために使用されています。

このシステムにより、Sberbank は数十テラバイトの増分データを数時間で処理できるようになりました。その結果、Sberbankは顧客データの洞察に基づいて新しいオファーを導入することができ、キャンペーンの中には、NPV(正味現在価値)が最大 20%増加したものもありました。また、顧客からの苦情も大幅に減少しました。

BNI

Bank Negara Indonesia (BNI) は、インドネシア最大の銀行のひとつで、アジアのみならずロンドンやニューヨークにも支店を展開しています。同行は、カード会員に財務状況の管理と可視性を提供することで、クロスセリングを改善し、クレジットカードビジネスを強化することを目標としていました。そのためには、データのアーカイブ化と顧客データの可視化に関する課題を克服する必要がありました。

そこで BNI は、Cloudera のソリューションを導入してデータのアーカイブを効率化し、リアルタイムでのクロスセリングを可能にする分析モデルの構築を開始しました。また、ビッグデータ用に設計された運用データストアに、トランザクションデータの保存を始めました。

結果として、BNI は年間の保管コストを 30%削減し、さらにクロスセルの取り組みを改善。クレジットカードの会員に充実したサービスを提供することができました。

「Data Impact Awards 2021:Industry Transformation」の優勝者

MTN 社がプラットフォームを構築したことで、複数のビジネス分野で、何百ものユースケースが可能になり、アフリカ全土の顧客に新しいデジタルソリューションを提供できるようになりました。この功績を讃えたいと思います。

御社もデータヒーローになりませんか?

Data Impact Awardsの全7部門は、こちらでご紹介しています。来年のノミネートへの応募方法については、ClouderaEngaged@cloudera.com までご連絡ください。

 

モダンデータウェアハウスが直面する3つの最大の問題

Cloudera Japan Marketing
この著者の他の記事

コメントする

あなたのメールアドレスは公開されません。また、コメントにリンクを貼ることはできません。