データセキュリティはなぜ重要?セキュリティ対策のポイントについても解説

データセキュリティはなぜ重要?セキュリティ対策のポイントについても解説

今日の企業にとって本来の事業と同じくらい重要なのが「データセキュリティ」です。企業は国内外のどこにあっても常にサイバー攻撃の脅威にさらされていますし、被害に遭った場合に受けるダメージも甚大です。本記事ではサイバーセキュリティの重要性や内容、企業がセキュリティ対策をする際のポイントについて解説します。

データセキュリティとは

データセキュリティとは、データの破壊や改ざん、盗難、漏洩などを防ぐための一連の対策を指す言葉です。これには文字通り「データ自体の保護」も含まれますが、悪意を持つ人物をデータに近づけさせない「アクセス制限」や、事故を防ぐ「システム運用手順」など幅広い対策も含まれます。

データセキュリティはなぜ重要か

データは企業にとって「財産」です。他の物理的な財産と同様、データの破壊や損失は企業の資産が目減りすることを意味しますし、データを活用することで得られたはずの利益を失わせます。

しかしそれだけではありません。企業が持つデータは他人にとっても重要な権利を含んでいます。その典型例が「個人情報」です。

個人情報の取り扱いは各国の法律によって厳しく制限されており、企業は自社だけの判断でそれを自由に使うことはできません。もし違反すれば多額の違反金などのペナルティが科されます。一例として2022年11月28日には、フィンランド当局がフェイスブックを運営するメタ社に対し、GDPR(EU一般データ保護規則)違反として2億6500万ユーロ(約380億円)の制裁金を科しています。

個人情報の漏洩事故が発生すればブランドへの信頼も失われます。信頼を失った企業からは顧客が離れていきますし、被害を受けた顧客から莫大な損害賠償を求められる可能性も少なくありません。

こうしたリスクを未然に防いだり、被害を最小限に抑えるためには「データセキュリティ」が必要不可欠です。

データセキュリティのパターン

データの被害に破壊・改ざん・盗難・漏洩などの種類があるように、データセキュリティにもさまざまなパターンがあります。以下に挙げるのは一般的なデータセキュリティのパターンです。

ネットワーク層の保護

外部のインターネットから社内ネットワークへの不正侵入を防止したり、侵入された場合の被害を最小限にとどめるためのセキュリティ対策です。具体的なものとしては、ファイアウォールの設置やネットワークセグメンテーション、アンチウイルスソフトの導入、ファイルの暗号化などが挙げられます。

アプリケーションの評価

場合によっては、インストールするアプリケーションがセキュリティの「穴」になる可能性もあります。特にサードパーティー製のアプリケーションを利用する場合は、事前に安全性を確認・評価して、リスクがないことを確認できたものだけインストールするようにします。

データマスキング

データマスキングとはデータ内の一部を無意味なデータに置き換えることです。一例として、クレジットカードの番号を部分的に「XXXX」などの文字にするなどが挙げられます。一定のルールでマスキングされたデータは、社内では支障なく利用できますが外部の人にとっては無価値なものになります。

データの削除

不要なデータを削除することもデータセキュリティの一種です。特に顧客の個人情報などは「所有しているだけで漏洩のリスクがつきまとう」ため、必要なくなった時点で確実に消去します。なおデータ削除はGDPRでも義務化されています。

データの回復

ハードウェアの故障や災害、改ざんなどによって失われたデータを回復させる手段の確保も、事業継続に欠かせない対策です。具体的な方法としては、バックアップの作成、データセンターの分散などが挙げられます。

データセキュリティツール導入のポイント

データセキュリティ対策として何らかのソリューションを導入する場合、オンプレミスではなくクラウド型のツールを利用すると良いでしょう。理由4つあります。

一つ目の理由は、多くの企業が自社データをクラウドに移行させているためです。中にはオンプレミスとクラウドを使い分けたり、複数のクラウドを併用するケースもあります。このような複雑な環境で効率よくデータを守るには、最新のクラウド型ソリューションが向いています。

二つ目の理由は、すでに説明した「データの回復」と同じです。クラウド上にデータを保管することで万一自社が災害に巻き込まれた場合もデータの損失を防ぐことができます。

三つ目の理由は、コストです。クラウド型のソリューションは利用状況に合わせて柔軟に増減できるためコストを必要最小限にできますし、システムの運用をサービス提供者に任せるため人件費の削減にもなります。

四つ目の理由は、セキュリティが常に最新の状態に維持されることです。インターネット上では常に新しいウイルスが生み出されたり、新しいサイバー攻撃の手口が開発されたりしています。こうしたリスクに備えるためにも、頻繁にアップデートされるクラウド型ソリューションがおすすめです。

まとめ:自社に合ったデータセキュリティに取り組もう

データセキュリティはすべての企業にとって重要です。自社の財産を守るというだけでなく、顧客を保護し、企業の存続そのものを守るためにも、自社に必要なデータセキュリティを見極め、対策に取り組んでください。

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