加速するデジタルヘルスケア

加速するデジタルヘルスケア

一歩先を行く予防的ヘルスケアの実現

by Monique Hesseling
この記事は、2022/4/20に公開された「The Sprint towards Digital Healthcare」の翻訳です。

パンデミックによって、医療の受け方が変わってきています。予約を入れて通院し、受診することが減少し、身体・精神の健康のどちらにおいても遠隔医療が増えました。医療機関や保険会社が膨大な量のデータを扱う中で、Cloudera はヘルスケアと保険に対するサービスを提供し、支えています。世界中の医療保険を利用する人たちがデータドリブン型の機能を探求できるのは、とてもワクワクすることです。また、データのプロとしては、この動きを促進する支援をしながら、個人としても生活の中で体験できることを楽しみにしています。では、実際の活用事例を見てみましょう。

アフリカを拠点とする当社の保険会社のお客様では、当社のプラットフォームでデータを収集・分析し、COVID-19 感染による重症化のリスクが高い保険契約者を迅速に洗い出しました。この保険会社では、すべての契約者に対して対策を最適に支援するためのスタッフやリソースが限られていたため、契約者をセグメントで分類しました。そして、リスクプロファイルに基づいて分けられた各セグメントに合わせたそれぞれのプランを実施しました。例えば、COVID-19 にかかったときに入院リスクの高い人には、パルスオキシメーターを送り、測定値が範囲外の場合はホットラインに電話するか、測定値をポータルにアップロードするように求めました。場合によっては、測定結果が自動的にアップロードされ、緊急の必要性を示す場合には、医療機関に通知が送られるようにしました。

このアフリカの医療保険会社では、データを使ってリスクの高い契約者を特定し、それぞれに合った予防策を講じたことで、死亡率が60%減少したといいます。 

昨年の夏、私はキャンプに行き、ツタウルシに触ってしまいました。不快感はありましたが、すぐに帰宅することもないと考えました。しかし少し経つと、発疹が顔、それも目の近くまで広がってしまいました。少し前なら、かかりつけの医師から診断と治療のために来院するように言われたでしょう。遠隔医療の発達のおかげで、私はポータルサイトで写真付きのメモを送付することができ、その後、ビデオチャットでの診断を行い、最寄りの薬局で処方箋を受け取ることができました。痒みはもちろんありましたが、迅速かつ面倒のないやりとりでした。しかし、この単純なやりとりに必要となった、すべてのデータの収集、結合、分析、保存は、そこまで単純ではありません。治療、薬物相互作用やアレルギー、患者記録、コンプライアンス、薬局用、支払い、保険などの目的でデータを保存する必要があるのです。このシナリオでは、個人情報、健康情報、医療記録、保険情報、薬局情報、位置情報、および音声、ビデオ、メール、構造化されたフォーマットでのあらゆる種類の同意文がデータソースとして含まれることになります。ただ、患者としての立場からするととても良い体験だったのは間違いありません。

デジタルヘルスケアへの疾走

昨年の夏以降、医療保険会社のお客様から、デジタルチャネルを利用して身体的・精神的ケアを提供するユースケースを実現したいとの要望を多くいただいています。

ユースケースの一例を挙げると:

  • オンラインでのグループまたは個人カウンセリング
  • 禁煙補助プログラム
  • 体重を減らすサポート
  • 症状に合わせたエクササイズプログラム
  • サポートグループ

これらのユースケースは、ビデオ通話だけではなく、健康習慣をサポート・追跡するトラッカーやセンサー、サポートポータルなどを含んでいます。これらのプログラムには、堅牢なデータプラットフォームが必要です。データレイクと自動化を可能にし、さまざまなデータの種類やフォーマット、サイズ、ストリーミング、静的データを取り込むことができます。保険会社は、それぞれの特性に合わせてオンプレミスまたはクラウドの導入について検討していますが、共通することは、優れたセキュリティ、リネージ、透明性が、絶対条件となることです。私たち Cloudera は、医療保険会社と協力して、カスタマーケアとエクスペリエンスのユースケースを実現できることを嬉しく思います。

従来は非デジタルで提供されていたユースケースのデジタル化に加え、近年の健康分野のデジタル化の推進により、新たなユースケースの誕生にも拍車がかかっています。健康器具、スマートウォッチ、携帯電話、Tシャツを含むスマート衣料、運動器具や医療器具は、医療機関にデータを提供できます。これらの機器は、私たちが健康的な習慣を身につけ、トレーニングを継続し、持病を管理し、必要なときに緊急医療や救急医療に連絡するのを助けてくれます。私は、ウルトラマラソンのウォーキングイベントに向けてトレーニングをしています。長時間のトレーニングの間、Garmin のスマートウォッチを使っています。ペースを落とす、動き出す、水を飲む、休憩する、気温に合わせた服装、スピードを上げる、以前のデータと比較する、などの指示を出してくれます。もちろん、このようなデータを使用するには、保険会社やその他のプロバイダーが特定の用途にデータを使用することを私が許可し、個人的なデータが間違った人の手に渡らないことを保証する必要があります。

今や、デバイスは私のことを誰よりも理解していて、かつて母親に言われたよりもよりも、しつこく小言を言ってきます!

デバイスがあってよかったエピソードがいくつかあります。仲間のウォーカーが同様のデバイスを使っていた時、緊急対応が必要な心臓の問題の可能性を指摘されたことがあるそうです。また、デバイスが血糖値の低さを警告し、遠隔医療サービスに連絡する必要があるかどうか通知がきたというのも耳にしたこともあります。

このようなエクスペリエンスは、健康への対応をよりスマートにし、健康管理をより良くするものです。そのためには、堅牢で多機能なデータプラットフォームが必要です。Cloudera Data Platformの詳細と、ヘルスケアと保険会社におけるユースケースも、是非合わせてご覧ください。

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