by Sudhir Menon
この記事は、2022/5/24に公開された「Tailored Support Designed for You」の翻訳です。
[日本語字幕をオンにできます]
Cloudera は、オープンソースを基盤とした世界で唯一の真のハイブリッドデータプラットフォームを構築しています。「真のハイブリッド」とは、オンプレミスやクラウドベースの展開をシームレスにサポートするだけでなく、クラウドベンダーに依存することなく、マルチクラウド戦略を成功させるということです。
Cloudera は、Cloudera Data Platform (CDP) において、多くのお客様が待ち望むような新しくてエキサイティングな機能を提供し、急速な技術革新を続けています。しかし、一部のお客様は、革新的な新機能よりも、長期間メジャーアップグレードを必要としない、安定したペースでアップグレードするオプションを望んでいることも認識しています。後者に該当するお客様は、複雑な実装をされていたり、ミッションクリティカルなワークロードを CDP 上で実行されている傾向があります。このようなお客様のニーズに応えるため、私たちは、通常のリリースを補完する長期サポート(LTS)モデルを導入しました。LTS バージョンでは、発生しうるセキュリティやプラットフォームの安定性の問題に対処し、完全な後方互換性を確保する予定です。お客様側で大規模なテストを必要とするような新機能や変更は、LTS バージョンには含まれません。最終的に、LTS は、セキュリティとパフォーマンスを維持しながら、プラットフォームの次の安定したバージョンへの移行を提供し、ビジネスリスクを低減します。
LTS自体は、目新しい概念ではありません。多くのテクノロジーベンダーが、最小限の変更で安定性を支える LTS 版の製品を提供しています。Cloudera の LTSにおけるサポートモデルが異なるのは、コミュニティのオープンソースプロジェクトを基盤としており、CDP を構成するプロジェクトに対してエンタープライズサポートを提供している点です。オープンソースプロジェクトをサポートすることは、珍しいことではなく、むしろ一般的になってきています。一例として、Google は TensorFlow Enterprise を、Microsoftは PyTorch Enterpriseを、Red Hatは OpenShift を、DataStaxは Apache Cassandra をサポートしているなどが挙げられます。Cloudera と同様に、これらのベンダーは、個々のオープンソースコミュニティプロジェクトに基づくソフトウェアのサポートに取り組み、安定した長期サポートバージョンを提供しているため、お客様はテクノロジーの管理ではなく、ビジネス成果を推進するために製品を使用することに集中できます。
Cloudera のアプローチのユニークな点としては、 CDP が30以上のオープンソースコミュニティプロジェクトをまとめ、最新の組織が必要とするデータライフサイクル全体を網羅するエンタープライズグレードのデータプラットフォームを提供している点です。完全なデータプラットフォームを提供するためには、それぞれが個別のリリースサイクルやアップデートを持つ多くの Apache プロジェクトを慎重に統合する必要があります。下図に示すように、過去12ヶ月で10以上のリリースを行ったプロジェクトもあり、リリース頻度はまちまちで、ソフトウェア統合の管理は混沌としているのが現状です。
CDP に含まれるオープンソースの Apache プロジェクトのリリース頻度
これらのプロジェクトをエンタープライズ対応のプラットフォームとして統一するには、プロジェクトと統合を横断する堅牢なサポートプロセスに支えられたものであることが必要です。実はこれは、想像以上に難しいことなのです!Cloudera は、CDP のすべてのサポート対象のバージョンで、これを提供しています。現在、LTS バージョンでは、構成するすべてのオープンソースプロジェクトのバージョンを長期にわたってサポートすることに取り組んでいます。
製品がプロプライエタリかオープンソースかに関わらず、長期サポートリリースを提供するベンダーは、エンジニアリングリソースに大きな投資をしており、お客様に対する深いコミットメントを示し、市場における製品の価値を示しています。これにより、お客様はビジネスに集中でき、技術のアップグレードや回帰テストに費やす時間を短縮し、最終的には投資からより大きな価値を得ることができるのです。
LTSモデルについては、こちらのコミュニティ記事(英語)で詳しくご紹介しています。