デジタルトランスフォーメーションは、コスト削減に有効なのか

デジタルトランスフォーメーションは、コスト削減に有効なのか

データ、分析、AI/MLによって広がるチャンス

by Joe Rodriguez
この記事は、2022/10/06 に公開された「Does Cost Reduction Play a Role in Digital Transformation?」の翻訳です。

デジタルトランスフォーメーション(DX)の持つ意味は、人によって違います。そこでまずはDXの定義を確認してみました。

Gartner:「デジタルトランスフォーメーションは、ITの最新化(例:クラウドコンピューティング)から、デジタルの最適化、新しいデジタルビジネスモデルの構築などを指す。」

CIOのブログ記事:「デジタルトランスフォーメーションとは、組織が顧客に価値を提供する方法における根本的な変化である。」

アクセンチュア:「デジタルトランスフォーメーションとは、企業がビジネス全体にテクノロジーを組み込み、根本的な変化を推進するプロセスである。」

ウィキペディア :「デジタルトランスフォーメーション(DX)とは、組織がデジタルテクノロジーを採用することである。」

これらの定義を見てみると、Gartner 社が DX の取り組みに共通する要素としてレガシーの最新化を取り上げ、DX は変革というよりもデジタル化である可能性を指摘している点に、個人的には好感が持てます。このようなプロジェクトの主な目標はコスト削減であり、実用的な点に重きが置かれます。コスト削減で重要なのは、削減したコストをイノベーションプロジェクトに振り分けることができるようになるということです。 

コスト削減の可能性

それでは、コストを削減できる要素の例を見てみましょう。

  • 技術的負債の削減:常に進化し続ける市場において、より速く、より良いものを提供し続けなければならない状況で、技術的負債は常に課題として存在します。ここで重要なのは、優先順位付け、反復、そして優れた実行力です。可能な限り、再作業を避けるということです。
  • レガシーの置き換え: 昨今の技術の進歩は非常に速いため、「レガシー」なシステム、アプリケーション、または複数バージョンを一切所有しないということは困難です。また、特定の技術は、それを維持するためのスキルを必要とするため、対応できる人材を探すことが難しく、特にそのスキルを持つ世代が退職する年齢に近づくとリスクが増します。長期的な計画にとって戦略的でない技術には注意し、迅速に更新することが必要です。
  • 自動化の最適化を図る:AI や機械学習(ML)が、近年のキーワードになっていますが、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)も企業全体の効率化を推進する上で、依然として重要な役割を担っています。例えば、照合やローン申請処理など、繰り返し行われるプロセスの自動化で成功を収めています。
  • コンプライアンスのコストを削減する:コンプライアンスに関するコストは、ビジネスを行う上で必要です。しかしこの費用のうち、どの程度までなら自社でコントロールできるでしょうか。重複を減らし、自動化できるタスクを探してみてください。また、コンプライアンスに関わるタスクを、収益につながる戦略的なプロジェクトと連携させることで、進化させることができるかもしれません。例えば、元々コンプライアンスのために構築したデータプラットフォームを、新たなユースケースに活用しているお客様がいらっしゃいます。さらに、これらのデータレイクには、他のユースケースをサポートするために必要なデータが多く格納されているために、可能性はさらに広がります。共有プラットフォームを活用することで、複数の目的を達成し、より高い費用対効果を得ることができます。

効果を最大化するための戦略

複数のイニシアチブがあるように、コスト削減を実現するための手段も複数存在します。多くの組織ですぐに考えられる選択肢としては、あらゆるものをアウトソーシングする、ベンダーと値下げ交渉をする、契約を再交渉する、さらには人員削減、などが挙げられます。たしかにこれらは実行可能な戦略かもしれませんが、実施する際には、長期的な目標を見据え、全体的かつ戦略的に評価する必要があります。例えば、私の経験では、すべてをアウトソーシングしても、アウトソーシング環境の管理にはかなりの費用がかかるため、一般的にはコスト削減につながりません。  

  • 冗長性を探す:私からのアドバイスとしては、業務へのアプローチ全体を見渡し、組織のあり方を厳しい目で見直すことです。組織では、冗長性が、課題の原因であることがよくあります。冗長性が生まれる、つまり同じ情報を複数の場所で管理することになるのは、会社全体でその情報を要するからです。そしてもちろん、これらのサイロ化された情報は、それぞれ維持しなければいけなくなっています。これは、データプラットフォームやデータストレージの領域で一貫して見られることです。

冗長なデータストレージの置き換えのタイミングは、チャンスです。冗長性を探し、統合によるコスト削減を評価してください。プロバイダーには、最も効率的なソリューションを提案するよう求めるのです。統合によって成功を手に入れた、あるヨーロッパのお客様事例はこちら (英語) でご紹介しています。

  • オフにする:コスト削減になりうる1つに、なかなか消えないシステムがあります。もし、あるシステムを廃棄する予定があるなら、なぜそのシステムに投資していたのかを評価してください。コンプライアンス要件がその理由であることは多いですが、コンプライアンスにかかるコストを回避し、その予算を他に当てることを目指すべきです。もし、オフにしないという結論に辿り着くのであれば、計画自体が最適か考え直すべきです。アプリケーションの使用を止める時には、どのような機能をオフにするのか、あるいは別の場所で利用できるようにするのか、戦略を立てて、理解することです。そして、実現に移すのです。その間に人材を再配置するなどの対応が必要となるかもしれませんが、次の強制的なコンプライアンス更新のタイミングを区切りとして、プロジェクトを推進するのです。

これは、運用データベースやレガシーデータウェアハウスの領域でよく目にします。当社のお客様は、レガシーソリューションを廃棄することで、大幅なコスト削減を実現しています。また、ベンダー管理の統合やスキル・専門知識の合理化により、請求書に記載される以上に、ソフト面のコスト削減を実現することができるのです。  

  • オンにする:自動化による効率化の選択肢は、企業全体に及びます。引受業務、規制当局への報告、金融犯罪防止、取引の改善、カスタマーコールセンターなどに活用できる可能性があります。これらの分野では、機械学習や AI を活用するプロジェクトが同時に進行している可能性がありますが、そのような中でも効率化を追求してください。

コンプライアンスに重点を置いてデータレイクを開始した、あるお客様がいらっしゃいました。導入後、住宅ローンの承認や支払い監視などを迅速に行うために必要なデータが多く含まれていることに、すぐに気づきました。新しい要件に対してゼロから始める必要がないため、迅速に戦略的なプロジェクトとも連携させることができました。また、実績のあるプロバイダーであれば、 RFP やその後の新しいサプライヤーの審査プロセスを省くことができ、プロジェクトをさらに加速させることができます。

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Cloudera は、上記のカテゴリーにおいて、データや AI への取り組みを加速させるための、さまざまなツールをご提供しています。具体的に私がお客様にご提案するのは、ユニバーサルデータ配信(UDD)と AMP の2つです。

ユニバーサルデータ配信:これは、データをあらゆる場所から収集し、あらゆる場所に常駐させて分析を実行できるようにすることで、取り組みを段階的に進めることができる概念です。UDD の詳細についてはこちらをご確認ください。

AMP:Applied ML Prototypes (AMP)  は、Cloudera Machine Learning からワンクリックで直接デプロイできる ML プロジェクトです。AMP を使用すると、データサイエンティストはわずかな時間でアイデアを実用的な ML ユースケースに昇華させることができます。AMP は、ビジネス対応の ML アプリケーションを即座に構築、デプロイ、監視するためのエンドツーエンドのフレームワークを提供します。AMP の詳細はこちら (英語) をご確認ください。

取り組みの詳細については、ぜひお問合せください。また、ClouderaがGartner® Peer Insights™の『2022 Customers’ Choice for Cloud DBMS』に選ばれたことに関するレポート (英語) はこちらからダウンロードできます。

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